今現在、妊娠している女性。

あるいはこれから赤ちゃんを授かりたいと望んでいる女性が、
「赤ちゃんが健康に生まれてきますように」と願うのは、当然のことです。

 

ただし、命を授かる赤ちゃんの中には、障害がある子もいます。


スポンサードリンク




その一つが「ダウン症」。ダウン症になる原因はどこにあるのか、
探っていきましょう。

 

■ダウン症とは染色体の異常

 
私たちの多くは23対46本の染色体を持っています。

有名なのは23番目の染色体で、23番目が2本ともX染色体なら女性、
X染色体とY染色体を1本ずつ持っていれば男性となるため、
「性染色体」と呼ばれています。

 

23対46本の人が多いといいましたが、
中には染色体の数が多い人もいます。

何番目の染色体が多いかによって、「13トリソミー」「18トリソミー」「21トリソミー」
と呼ばれ、そのうちの「21トリソミー」がいわゆる「ダウン症」です。

 

染色体の本数が多いという現象は13、18、21以外の染色体でも起こりますが、
ほかの染色体がトリソミーだった場合、胎児の時点でそのまま育つことができず、
残念ながら流産となってしまう場合がほとんどなのです。
 

■出産まで生きられるダウン症の受精卵はわずか2割

 
女性の卵子が精子を受精し、それが子宮に着床して妊娠となります。

卵子が受精した段階では、
実にその3割に遺伝子異常があるといわれています。

ただし、遺伝子異常がある受精卵の多くは子宮に着床できず、
妊娠成立とならないのです。

 

つまり、お母さん自身が「妊娠した」と気づく前に、
遺伝子異常のある受精卵のほとんどが、
流産してしまっているというわけです。

また、遺伝子異常がありながら着床することができた受精卵でも、
そのまま子宮で育つことができるケースはわずか。

 
ダウン症(21トリソミー)の場合、受精したうちの8割は流産してしまうそう。

21トリソミーの異常がありつつ、着床し、
出産に至ることができるのは、わずか2割なのです。
 

■ダウン症の原因は?

 
なぜ遺伝子異常が起きるのか、
原因といわれているものはいくつかあります。


スポンサードリンク




・母体が高齢
・葉酸の摂取不足
・喫煙……

女性は生まれたとき、すでに一生分の卵子の元(原始卵胞)を
カラダに備えており、排卵が始まってから閉経を迎えるまでが、
妊娠可能な期間です。

 

そして、高齢になると卵子の元も年齢を重ねることになります。

私たちが年を重ねて「腰が痛い」「若いときのように徹夜できない」
などと老いを感じるように、卵子も老化してきます。

そして、老化した卵子は染色体異常が起きる可能性が高まります。

 

これが「高齢出産だとダウン症の赤ちゃんが生まれやすい」
といわれるゆえんです。

 
また、喫煙や栄養バランスの偏った食生活がカラダに悪影響を
与えるのと同様に、卵子やおなかの赤ちゃんにとっても悪影響を与えます。


確かにどれも遺伝子異常の原因のひとつではあるかもしれませんが、
そのどれもが、根本原因とはいえないでしょう。

なぜなら、栄養バランスの悪い食生活を送りながら喫煙していた高齢の
お母さんからも遺伝子異常のない子は生まれますし、
葉酸をたっぷり摂りたばこを吸ったことのない若いお母さんから
遺伝子異常がある子が生まれることもあるからです。

 

 

■〜まとめ〜ダウン症は一定数、必ず発生する

 
なぜダウン症の赤ちゃんが生まれるのか、という疑問は、
なぜ流産は起きてしまうのかという問題と同じことといえます。
何しろ全受精の3割に遺伝子異常があるのです。

 

そのまま育つ受精卵と、力が足りずに流産してしまう受精卵があり、
21トリソミーのうち何とか出産までこぎ着けることができた
2割の赤ちゃんがダウン症というわけです。

 
ダウン症の赤ちゃんが生まれるのは確率の問題であり、
必ず一定数の赤ちゃんはダウン症の赤ちゃんとして生まれます。

高齢出産する女性や、喫煙する女性、栄養バランスの悪い
食生活を送る女性が増えているため、その確率が上がって
いるということは、確かにいえるでしょう。

 

因果関係は分かっていませんが、男性の精子にも、
高齢や喫煙、食生活の乱れにより、
遺伝子異常の原因があるのかもしれません。

 
ダウン症で生まれてきた赤ちゃんは、
決して弱い赤ちゃんではありません。

同じ条件を持ち流産してしまった赤ちゃんが8割いる中で、
出産まで至ることができた強い生命力を持っているのです。