「ダウン症」という言葉は耳にしたことがあっても、
どんな病気なのか、その原因などについて、
知らない方も多いのではないでしょうか。

今回は、出産年齢が上がると発症率が高くなる、
ダウン症のことを紹介します。

 


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人間には22対の常染色体と1対の性染色体があり、
そこには両親から受け継いだ遺伝情報が詰まっています。

ダウン症は、本来2本であるべき21番染色体が、
3本あることで起こる病気で、正式には「ダウン症候群」といいます。

 

染色体異常の疾患の中でも最も発症率が高く、
特有な顔立ちに加え、精神発達の遅れや多発奇形が見られます。

ダウン症は「標準トリソミー型」「転座型」「モザイク型」の
3つに大別され、それぞれ特徴が異なります。

 

「標準トリソミー型」はダウン症候群全体の90~95%を占めており、
両親が正常な染色体を持っていても、子どもに起こることがあります。

「転座型」は全体の5~6%を占めており、21番染色体が13番、
14番、15番、21番、22番のいずれかの染色体に
くっついているために起こります。

 

「転座型」の半数は染色体の不分離によって起こり、
半分は両親のいずれかが転座染色体保因者で
あることが原因で発生します。

「モザイク型」は全体の1~3%と少なく、21番染色体が
2本の細胞と3本の細胞が混ざることで起こります。

 

両親が正常な染色体を持っていても、起こりえます。
ダウン症児には、共通する身体的特徴があります。

丸くて起伏が少ない顔で目がつりあがっている、
目と目の間が広い、鼻が幅広くて低い、
下あごや耳が小さいというのが、顔に現れる特徴です。

 

「内眼角贅皮」と呼ばれる、目頭を覆うひだ状の
皮膚が見られることもあります。

身体に現れる特徴としては、指が短い、乳児期は
筋肉がやわらかく、体重があまり増えないことがあげられます。

 

ダウン症児の半数に心臓の異常が見られ、腸の奇形や
口唇裂・口蓋裂、白血病などを伴うこともあります。
ダウン症は、特徴的な症状から診断されますが、
確定するために染色体検査を行います。

 

ダウン症には、残念ながら根本的な治療はなく、
個々の症状に合わせて、治療を行っていきます。


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合併症を早期に発見したり、ダウン症児の健康を
管理する意味でも、定期的に健診を受ける必要があります。

 

重い合併症がなければ、訓練や教育的な対応をすることで、
成人後に就業することも可能です。

 
日本では、新生児1000人のうち1人が、
ダウン症を発生すると言われています。

ですが、これは母親が30歳前後までの発生数で、
35歳になると300人に1人、40歳になると100人に
1人がダウン症児になると言われています。

 

そして、これは初産婦・経産婦を問いません。

つまり35歳以降の妊娠・出産の場合、ダウン症の
発症率が上がることを知っておくことが大事なのです。

 
高年齢の妊娠・出産だとダウン症の発症率が上がるのは、
女性は胎児期に一生で使う卵子がすべて形成され、
成熟して排卵されるまで、分裂が途中のままで
待つ時間が長くなることによります。

 

その待ち期間が長ければ長いほど、
染色体異常を引き起こしやすくなってしまうのです。

とはいえ、晩婚化や男女雇用均等法による影響で、
妊娠・出産が遅くなるのは、やむを得ないことですし、
必ずダウン症児が生まれるわけでもありません。

 

現在は、出生前診断検査を受ける女性が増えていますので、
35歳以上で出産に臨む人や、以前に染色体異常のお子さんを
出産した人、遺伝性の病気を持っている人は、
検査を受けてみるのも選択肢の一つです。

 

まず、超音波や血清マーカーを使ったスクリーニング検査を受け、
何か異常が疑われたら、羊水や絨毛を調べる確定診断検査を受けてみましょう。